市長の部屋
施政方針
令和7年度 施政方針
はじめに
令和6年度第6回天童市議会定例会に当たり、市政運営の基本的な考え方について、所信の一端を申し上げ、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。
私は、先の市長選挙において、現在の本市の魅力に、市民の皆様と一緒になって新たな魅力を加える「Tendoリノベーション」を掲げ、第七代の市長に就任いたしました。先人のたゆまぬ努力により着実な発展を遂げてきた本市のこれまでの足跡を意識しながら、今後、さらなる発展に向けたまちづくりを進めることを心掛けてまいります。
本市の令和6年度を振り返りますと、これまで力を入れてきた「子育て支援」、「観光・ものづくり」、「スポーツ・文化・健康づくり」のそれぞれにおいて、様々な施策を展開してまいりました。
「子育て支援」につきましては、第3子以降を対象としてきた学校給食費の無償化を拡充し、中学生を完全無償といたしました。また、「天童市子育てアプリ・コマモル」の運用を開始し、妊娠から出産、子育てまで切れ目なくサポートする仕組みを強化いたしました。加えて、幼稚園から認定こども園への移行を計画している事業者に支援を行ったほか、小・中学校入学応援金「エール天(10)」支給事業では周辺自治体の中でも手厚い支援を継続しているところであります。
「観光・ものづくり」につきましては、新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから初となる天童桜まつり「人間将棋」を開催し、9万人を超える来場者の皆様から天童の春を満喫していただきました。あわせて天童駅東口には、本市の将棋ブランドを未来に引き継ぎ、世界へ発信していくため、新たなシンボルとして将棋モニュメントを設置したところです。また、これまでの全国中学生選抜将棋選手権大会に加え、未来のプロ棋士を目指して全国各地で予選を勝ち抜いた小学生たちが集結する小学生将棋名人戦を今年度から本市において開催することとなり、将棋の聖地を目指したまちづくりを進めてまいりました。
「スポーツ・文化・健康づくり」につきましては、第11回となる天童ラ・フランスマラソン2024を開催し、全国各地から昨年度を上回る5,444人の方にエントリーをいただくとともに、本市との連携を生かして明治大学競走部から初めて参加いただきました。また、生涯学習と地域交流活性化の拠点となる市立荒谷公民館の改築工事を実施したほか、市立図書館のリノベーションに向けた設計を進めてまいりました。
このほか、ふるさと納税につきましては、寄附額が本市における最高額を更新いたしました。要因としまして、物価高騰に伴う寄附単価の上昇に加え、返礼品の品質向上や寄附者への真摯な対応に継続して取り組み、多くの「天童ファン」を獲得したことが結果につながったものと考えているところであります。
また、市立長岡小学校を会場に開催した総合防災訓練におきましては、長岡地区におけるすべての自主防災会が参加して、地震災害を想定した訓練を行いました。避難所における生活空間の確保を念頭においた訓練など、昨年1月に発生した能登半島地震で明らかとなった課題を踏まえ実施したほか、バーチャルリアリティ技術を活用して災害を疑似体験できる新たな取組を導入いたしました。
これらの施策により、令和6年度につきましては、本市の抱える課題解決に向けて着実に取組を進め、魅力をさらに高めるとともに、市民の皆様の満足度向上につながったものと考えております。
これも議員の皆様をはじめ、多くの市民の皆様からの御協力の賜物と、深く感謝申し上げる次第であります。
さて、国政におきましては、石破内閣総理大臣が、施政方針演説の中で、若者や女性にも選ばれる地方づくり、少子高齢化に対応する全世代型社会保障の改革と地域共生社会の実現を目指すとしております。少子高齢化と人口減少が地方に及ぼす影響は、社会保障のみならず、地域コミュニティや経済活動など多岐にわたるものであり、本市としましても、人口減少社会に対応しながらも、生き生きとして住み続けられる持続可能な未来を描く必要があります。
私は、市長選挙においてお示しした公約の実現を図り、より多くの皆様から満足いただける市政運営を進めていくことを念頭に、本市のさらなる飛躍につながる予算編成を心がけたところであります。
その目指すところの一つ目としまして、「誰もが快適で暮らしやすいまち」を創り上げるため、市立図書館のリノベーション工事を実施します。リノベーションにより、市民の居場所づくりや生涯学習の推進、子育て支援に寄与するとともに、中心市街地の活性化に取り組みます。
次に、「安心して子育てできるまち」を創り上げるため、小・中学校給食費の完全無償化を実施します。これまでの中学生に加え、小学生を養育する世帯を対象として支援を行い、さらなる子育て支援に取り組みます。
次に、「つくりたい・働きたい・訪れたいまち」を創り上げるため、(仮称)石鳥居東工業団地の整備を進めます。若者に選ばれる魅力ある企業の誘致につなげ、市の活性化を図ります。
次に、「健康で文化・スポーツを楽しめるまち」を創り上げるため、モンテディオ山形・新スタジアムの整備を支援します。市民がこれまで以上にスポーツを楽しむことができる新スタジアムの整備促進をとおして、交流人口の増加や持続可能なまちづくりを目指します。
次に、「誰もが安全に安心して暮らせるまち」を創り上げるため、防災機能の強化に取り組みます。市民の生命と財産を守ることは、行政に課せられた第一の使命でありますので、毎年のように発生する豪雨災害への対応も含め、国や県と力を合わせ、防災力のさらなる強化に取り組んでまいります。
そのほか、本市の課題解決に向けた取組としまして、DX及びシティプロモーション、公共交通の再構築、スマートインターチェンジ周辺開発をはじめとする田園集落活性化について、新たに3つのプロジェクトチームを立ち上げ、検討に当たることといたします。
以上のような施策を、市民の皆様とともに天童の新たな時代を創り上げるためのスタートとし、夢ある未来へ全力疾走する所存であります。
令和7年度予算の大要
我が国の経済は、33年ぶりの高水準の賃上げと過去最大規模の設備投資が実現するなど明るい兆しが見られています。今後は、これを確かなものにしていくために、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回り、賃上げと投資がけん引する成長型経済を実現していくことが必要になっています。
こうした中、国では、すべての世代の現在及び将来にわたる賃金・所得の増加を最重要課題とし、省力化投資支援等の賃上げ環境の整備や成長分野における投資促進などにより、生産性や付加価値を高め、安定的に賃金・所得が増えていく仕組みを構築するため、「日本経済・地方経済の成長」、「物価高の克服」及び「国民の安心・安全の確保」を柱として閣議決定した「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」と、その裏付けとなる令和6年度補正予算を迅速かつ適切に執行するとともに、令和7年度予算、そして令和7年度税制改正を着実に実行に移していくとしています。
地方財政については、社会保障関係費や人件費の増加、物価高が見込まれる中、様々な行政課題に対応し、安定的な行政運営を行うために必要な一般財源総額の確保について、対策が講じられたところであります。
これらを踏まえ、令和7年度予算は、緊急度や優先度に応じて事業の取捨選択を行い、効率的かつ効果的な予算編成に努め、本市の着実な発展を目指したところであります。
歳入予算については、賃上げを始めとする所得環境の改善や企業の業績が堅調に推移していることから、税収については増収を見込んでおります。また、国や県の補助金等や市債を積極的に活用し、財源の確保に努めたものであります。
歳出については、学校給食費の無償化の対象を中学生から小・中学生に拡大し、子育て世帯の経済的負担軽減に努めるとともに、産婦健康診査及び1か月児健康診査への助成や新たに5歳児健康診査を実施するほか、天童南部第三・第四学童保育所の整備を行うなど、引き続き、子どもを産み育てやすい環境づくりを図ってまいります。また、令和7年度に70回目を迎える天童桜まつり「人間将棋」については、特別ゲストや多くのプロ棋士の出演による記念事業を開催し、将棋のまち天童を全国に発信してまいります。公共施設の整備については、市立図書館のリノベーション工事に着手するほか、市スポーツセンターや市美術館等の長寿命化工事を行います。さらに、(仮称)石鳥居東工業団地や(仮称)天童南スマートインターチェンジの整備を推進し、産業の振興と活性化に向け引き続き取り組んでまいります。
この結果、令和7年度の一般会計予算は320億9,000万円で、前年度比20億8,000万円、6.9%の増といたしました。また、一般会計並びに特別会計、企業会計を合わせた予算総額は、538億7,542万円で、前年度比9億3,742万5千円、1.8%の増としたところであります。
令和7年度重点施策
次に、令和7年度の重点施策について、第七次天童市総合計画の基本計画に沿って、御説明申し上げます。
(健康と健やかな成長を支え合うまちづくり)
はじめに、「健康と健やかな成長を支え合うまちづくり」に関する主な施策について申し上げます。
睡眠時無呼吸症候群の早期発見、健康寿命の延伸を図るため、検査事業を実施します。
若い世代において将来のライフプランや妊娠のための健康教育を促すため、プレコンセプションケア推進事業に取り組みます。
乳児の疾病等を早期発見して健康増進を図るため、1か月児健康診査への支援を行います。
こどもの特性を早期に発見して適切な支援につなげるため、5歳児健康診査事業を実施します。
産後うつ等の予防を図るため、産婦健康診査費用の助成を行います。
令和7年度から定期予防接種の対象となる帯状疱疹ワクチン予防接種費用の助成を行います。
市内病児・病後児保育事業実施施設に、オンラインによる予約受付システムを導入します。
天童南部地区の利用児童数増加等に対応するため、天童南部第三・第四学童保育所を整備します。
子育て未来館「げんキッズ」の開館10周年記念イベントを開催します。
病院事業については、引き続き、地域に根差した安全で質の高い医療の提供に努めてまいります。
(産業の活力と魅力あふれるまちづくり)
次に、「産業の活力と魅力あふれるまちづくり」に関する主な施策について申し上げます。
持続可能な果樹農業経営を目指す事業者を支援するため、かがやく果樹産地づくり強化事業を実施します。
宿泊施設等における外国人旅行客の受入対応の強化を図るため、インバウンド対応力強化支援事業を実施します。
第70回の節目となる天童桜まつり「人間将棋」の記念事業を開催します。
健康増進施設「Re play!TENDO」については、市民の健康増進及び福祉の向上を目的として適切な管理運営を行います。
地域経済の活性化と安定した雇用の場を作るため、(仮称)石鳥居東工業団地整備事業を引き続き実施します。
(住みよい環境と安心を守るまちづくり)
三つ目に、「住みよい環境と安心を守るまちづくり」に関する主な施策について申し上げます。
市民の災害に対する備えについて意識の高揚を図るため、防災意識啓発事業を実施します。
発災初動期の迅速な避難所対応を強化するため、市立公民館における避難所資機材等整備事業を計画的に進めます。
除雪オペレーターの大型特殊免許取得費用等を助成する除雪オペレーター担い手確保支援事業を実施します。
山形連携中枢都市圏連携事業として、救急医療情報共有システム導入事業を実施します。
干布地区と荒谷地区において、消防団の新たな拠点を整備する消防団ポンプ車庫新築事業を実施します。
市民生活の利便性向上と高速道路へのアクセス向上を図るため、スマートインターチェンジの整備を引き続き実施します。
道路等の改良や維持補修等を計画的に実施するほか、橋梁修繕工事についても引き続き取り組みます。
水道・下水道事業については、引き続き健全な経営に努めながら、老朽施設対策を進めてまいります。水道事業は、安全な水を安定して供給するため、老朽管路の耐震化や配水施設の更新等を計画的に実施します。下水道事業は、汚水管渠の調査と更生、マンホール蓋の更新等を計画的に実施します。
(夢をはぐくむ学びのあるまちづくり)
四つ目に、「夢をはぐくむ学びのあるまちづくり」に関する主な施策について申し上げます。
国が進めるGIGAスクール構想に基づき、市内中学校において学習者用端末等更新事業を実施します。
子育て支援をさらに充実するため、小・中学生がいる世帯の経済的負担軽減を図る学校給食無償化事業を実施します。
給食を安定的に提供するため、学校給食センターの空調機器等の改修を行う学校給食センター施設改修事業を実施します。
こども一人ひとりの特性に応じた支援を行うため、特別支援教育ソフト導入事業を実施します。
市立公民館に授乳やおむつ替えが可能な簡易スペースを整備するため、赤ちゃん休憩室整備事業を実施します。
天童市美術館のエレベーターを更新するため、エレベーター改修事業を実施します。
スポーツチームのホームタウンとして、引き続きモンテディオ山形等への支援を実施します。
別室学習支援員を増員し、不登校児童に学びの場を提供します。
機能や設備の充実と、さらなる活性化や新たな付加価値の創造のため、市立図書館リノベーション工事を実施します。
(健全な行財政をともに築くまちづくり)
最後に、「健全な行財政をともに築くまちづくり」に関する主な施策について申し上げます。
市内に居住するすべての人を対象とする、国勢調査事業を実施します。
若者の地元への回帰を促進するため、おかえりなさい就業奨励金事業及び地方就職学生支援事業を実施します。
本市のさらなる発展に向け、まちづくりの総合的な指針となる第八次天童市総合計画を策定します。
ふるさと納税については、地場産業や伝統工芸の振興をはじめとする本市のまちづくりを推進するため、趣旨に賛同いただける寄附者を、さらに全国から獲得できるよう取り組んでまいります。
以上が令和7年度における施策の大要であります。