市長の部屋

随想集

平成24年8月

 先月の九州地方における集中豪雨で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。
 7月26日に東北地方の梅雨が明け、いよいよ夏本番という季節になりました。天童の夏を彩る「天童夏まつり」の天童花笠踊りパレードが8月8日、将棋神輿パレードが9日、踊りの祭典が11日にそれぞれ開催されますので、多くの皆さまの御来童をお待ちしております。
 花笠踊りの「花笠音頭」では、2番の歌詞に「花の山形 紅葉(もみじ)の天童 雪をチョイチョイ ながむる尾花沢 ハァ ヤッショマカショ」と、4番の歌詞に「めでためでたの 若松(わかまつ)様よ 枝もチョイチョイ 栄えて葉も茂る ハァ ヤッショマカショ」とあり、「紅葉(もみじ)の天童」と「めでためでたの 若松(わかまつ)様」が山形県民謡である「花笠音頭」の中に謳われ、皆さまから広く親しまれて歌われていることを大変喜ばしく思っております。若松様とは、縁結びに御利益がある寺として有名な天童最古の名刹「鈴立山(れいりゅうざん)若松寺(じゃくしょうじ)」であります。
 山形新幹線は、平成4年7月1日の開業以来、早いもので今年で20周年を迎えました。「天童夏まつり」の前に、また山形新幹線開業20周年の節目の年に、ホットな話題として、本市の地域資源がふんだんに盛り込まれた駅弁「天童愛(め)でた尽くし弁当」が、JR山形駅構内の売店を中心に7月27日から発売されました。天童の観光振興にこれから多いに寄与していただけるものと心から期待しております。
 駅弁「天童愛(め)でた尽くし弁当」には、天童温泉の女将の会である「お駒会」さんの「天童の良さを駅弁に盛り込み、天童発信の駅弁をつくり、天童を広くPRしたい。天童に多くの人をお招きしたい。」との熱い思いが発端となり、「お駒会」さんとJR天童駅長さんを中心に、天童温泉協同組合、天童商工会議所、天童市観光物産協会、(株)日本レストランエンタプライズなど、観光関係の皆さまが協力してアイデアを出し合い、試行錯誤を重ねる中で、長年の思いと努力がようやく実を結び、このたびの駅弁の誕生になったものとうかがっております。
 弁当の盛り付けには、山形名物 玉こんにゃく串や山形県産米“つや姫”を使用した三色俵むすび、天童焼印入り厚焼き玉子など、多彩な地域の味覚がぎっしり詰め込まれていることに加え、将棋のまち天童ならではの将棋もろこしパックやおみくじ付き駅弁としては東北初となる若松寺の開運おみくじも入っており、とてもヘルシーで、そして天童の地域資源をイメージした「こだわり」の駅弁になっていると感じております。
 また、天童らしく将棋の駒の形をした弁当箱の掛け紙には、福を招く「左馬」の将棋駒、若松寺、天童商工会議所のキャラクター「天美と童児」が描かれ、夢を結ぶ七色の虹もデザインされるなど、明るい雰囲気のものとなっております。そして、掛け紙の裏面には、天童観光ガイドマップも描かれており、掛け紙においても、「天童を広くPRしたい。」「天童に多くの人をお招きしたい。」というメッセージが感じられるものであります。
 駅弁「天童愛(め)でた尽くし弁当」が、旅人をはじめ各種会合や会議の場等においても、皆さまに広く食され、天童の新たな観光資源、特産品として定着することを願うものであります。

天童市長 山本信治

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